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センチメンタル長月。

湘南エリアに住む友人から、朝焼けの写真が送られてきました。
やっぱり東京より空が広いなあ。

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そしてこちらは、同じ日に東京の我が家で撮った夕焼けです。
こちらもまたよろし。
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ふと口ずさむのはこんな歌。

♪カラスといっしょに帰りましょ。

もうすぐ9月ともサヨナラだ。
10月が来たら、今年も残り3ヶ月。

ああ、なんて早いんだろう。

やり残したことがたくさんありすぎる。
伝えそびれたことがやまほどある気がする……。

朝な夕なに、センチメンタル気分に浸ってゐる長月なのでした。



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by youyounote | 2016-09-28 21:24 | つれづれ | Trackback

映画『怒り』のこと。

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映画『怒り』が公開になりました。

やっと、やっと、やっと!
ついにやって来た。

この日をどんなに待っていたことでしょう。

試写を観たのは5月のある日。

公開日まであまりにも間があるし、ネタバレになってしまうことを書いてしまいそうだったので、映画館で上映される日までは何も書くまいと決めていたのです。

感想は……とにかく衝撃的だった!

ある大作と同じ日に観たのですが、その大作がかすんでしまうほどの衝撃でした。

ヒリヒリとした痛みが続き、いつまでも心から熱が引いていかない。

早く現実世界に戻りたいのに、なかなか抜け出せない……。

観終えたあとしばらくは、そんな感覚が続いたのでした。


千葉、東京、沖縄の3つの場所を舞台に、繰り広げられる群像劇。

そのどこかに顔を変えて潜む、凄絶な殺人事件の犯人を解き明かしていくミステリでありながら、人を信じることや愛し抜くことの難しさを描いた人間ドラマでもあります。

千葉編は、渡辺謙さん、宮﨑あおいさん、松山ケンイチさん。
東京編は、妻夫木聡さん、綾野剛さん。
沖縄編は、森山未來さん、広瀬すずさん。

主な登場人物は、この7人です。

原作者で芥川賞作家の吉田修一さんの「映画『オーシャンズ11』のようなオールスターキャストを配してほしい」という要望に応えるように実現した、豪華なキャスティング。

ひとりひとりの演技と存在感が光っていた。

誰が欠けても成立しなかったのではないかと思えるほど、全員がぴったりの配役でした。

皆さんの演技は本当に甲乙つけがたく素晴らしかったのですが、誰かひとりを挙げるとしたら、わたしは綾野剛さんが演じた直人が忘れられません。

野生の警戒心と、少年のような純粋さをあわせ持つ気高い野良猫。

そんな印象でした。

恋人役を演じるため、綾野さんと妻夫木さんは撮影中、同棲生活を送ったそうです。

そんな役作りの成果か、彼らは本当の恋人同士のように見えました。

それまで1度も愛を信じなかった男たちに訪れた幸せなひととき。

甘く、愛しい蜜月の日々が紡がれる一方で、マイノリティであるための生きづらさも丁寧に描かれている。

それが切なくて、哀しくて……。

だからこそ、強く深く、心に残ったのかもしれません。

また、舞台としては沖縄編がもっとも印象的でした。

碧い海が広がる、日本でもっとも美しい場所であるとともに、「アメリカ」の存在を強く感じる、ある意味、治外法権の「異国」。

今年5月、沖縄で在日米軍軍属の男が、二十歳の女性を死体遺棄した事件を覚えているでしょうか?
犯人が逮捕された直後に試写を観たこともあり、わたしは平常心ではいられませんでした。

人はどこまで残酷になれるのだろう?
誰とでも理解し合えるというのは幻想に過ぎないのだろうか?

そんなことを考えながら。
瞬きもできないほど釘付けになりながら、ラストシーンを見届けました。

あの日から4ヶ月。

この作品を観た人たちはどんな感想を抱くのでしょうか?

雑誌「小説 野性時代」の編集長さんと、よく本や映画の感想を語り合っているのですが、『怒り』の感想は尽きなかったなあ。

原作と照らし合わせ、分析するように持論を語ってくださるのがとても新鮮で!(わたしは感覚的に観て、感じたままを語るのみだったので……)

編集長さんは2回観たそうなので、わたしももう1度、観に行こうと思います。

そして、もう1度、いえ何度でも、いろんな人と語りたいです!




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by youyounote | 2016-09-18 23:19 | つれづれ | Trackback

東京の、十五夜の。

この数日、曇り空が続き、日照時間は1時間未満という東京。

まるで梅雨時期のようです。

空には太陽ばかりか月もなく、中秋の名月も見られずじまい……。

そんな十五夜の日、友人からのSOSコール。

公私ともにさまざまな重圧を背負っているその人の話を、ただただ聞いた。

私でよければ、いつだってなんだって聞いてあげたい。

わたしが立ち止まったときも、いつだってその人は「うんうん」と言葉少なめに話を聞いてくれるから。

「だいじょうぶ、だいじょうぶ」って言ってくれるから。

その人は、どんなにボロボロの状態のときだって、ウィットに富んだ話し方をするし、自分の置かれた立場や状況を客観視できる。

決して愚痴オンリー&悪口大会にはならないんです。

そういうところが大好きだし、尊敬するところでもあります。


生きていると、ときにものすごく理不尽なことが起こる。

自分の努力だけではどうしてもカバーできないようなこともあります。

そのことを、誰かのせいにしてみたり、悲劇のヒーロー・ヒロインを演じている人が、わたしはとても苦手。

そんなときは、起きたことを受け入れて、苦しい気持ちを誰かに聞いてもらって、少しずつ痛みを乗り越えてくしかないんだもん。

でも、聞いてもらうときは、その人の時間を分けてもらっている、もっというと時間を奪っているということを、ぜったいに忘れちゃいけないよね。

辛いときは相手の置かれている状態や体調などを気遣う余裕もなく、自分が一番不幸に思えるかもしれないけれど。

相手だって重たい荷物を抱えているかもしれないし、体調がすぐれないかもしれない。

「だいじょうぶ?」って、ちゃんといたわる心を持ってないとダメだよね。

その人と話すといつもそんな風に思うのです。
いえ、気づかせてもらえるのです。

その人の悩みについては、わたしではどうしてあげることもできなかったけれど「話せてよかった。スッキリした」と言ってもらえて、とても嬉しかった。

気分転換が必要ならいつでもどうぞ!と伝えました。

「きょうは十五夜だよ」

電話を切る直前、そう告げたら「ちょっと待ってて」とその人は言い、ガラリと窓を開けて「見えなーい!」と叫びました。

「近所迷惑にならないのかな?」とちょっと心配したけれど、その直後、けたたましい救急車のサイレン音が響いてきて、その人の声もかき消されてしまった……。

ああ、わたしたちは大都会に住んでいるんだなあと、しみじみ思った。

そんな東京の、曇り空の、十五夜の日。

電話を切ったあと「あしたもまた、がんばろう!」と、素直に思えた。

▼翌日の空には十六夜が顔を出していました。ボケボケになってしまったけれど、肉眼ではとってもキレイなお月様だった!


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by youyounote | 2016-09-16 20:37 | つれづれ | Trackback
現在発売中の「小説 野性時代(9月号)」(KADOKAWA)の巻頭ページにて、中村勘九郎さんのインタビューを担当しました。

▼シックなモノトーンの写真に、鮮やかなショッキングピンクの文字がステキ。「文字が大きく読みやすくなりました」という説明もある通り、今号からバージョンアップしています。

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勘九郎さんには、9月22日に公開される主演映画『真田十勇士』(同時期に舞台版も上演スタート、という試みで話題に!)についてのお話や、プライベートについてお聞きしました。

とてもチャーミングで、ちょっぴりいたずら好きで……。笑

「ジェントルマンな御曹司」という勝手な先入観を、良い意味で裏切ってくださいましたし、お父様譲りの渋くてハリのある声と目ヂカラに圧倒されっぱなしでした。

オーラが半端なかった!

取材後、編集長はじめ、男性スタッフさんたちが「かっこよかったねー」と声を揃えていて。

男も惚れる男!って感じ。

恥ずかしながら、まだ勘九郎さんの歌舞伎を拝見したことがないわたしは、「歌舞伎座に行かなくちゃ」と思った次第です。

またひとつ、楽しみができた!

いつか、弟の七之助さんにもお会いしてみたいなあ。

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by youyounote | 2016-09-09 23:55 | お仕事 | Trackback

セプテンバー。

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ロング・インタビューを2本書き終え、気が付けば9月。

8月はあっという間に過ぎて行きました。

取材の帰り道、所用で赤坂へ。

ビルの隙間から見上げた空が真っ青で、まだまだ夏が続いてる気がした。

しかも今日は暑い!
蒸し蒸しする!

カフェの隣の席に座っている若いサラリーマンが、3分に1回くらいの割合で「あちー」とつぶやく。

ちなみに雑誌の世界では11月号が進行中。

季節を先取りってやつです。

夏を満喫した気がしないから、もう少しだけ、ほんの少しだけ……サマータイムに浸りたい!

というわけで、白桃スムージーをオーダーしてみた。

甘酸っぱくて爽やかな夏の味……。

▼スムージーを飲みながら、友人・江理子さんが編集した『細雪(上)』(谷崎潤一郎著、角川文庫、520円)を読みました。谷崎、深し。語り合うのにもってこいだね。それにしても角川文庫の、この和柄の表紙シリーズ、素敵!

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by youyounote | 2016-09-06 14:52 | つれづれ | Trackback

熊本出身・東京在住のライター・作家、高倉優子の仕事や日々のこと。エンタメ系インタビュー、エッセイ、書評等を執筆する。著書に児童書『学校犬バディ いつもいっしょだよ! 学校を楽しくする犬の物語』(角川つばさ文庫)がある。読書会「東京女子書評部」主宰。アンアンウェブ 公式アンバサダー。「本棚ダイアリー」連載中。youyounote@yahoo.co.jp


by 高倉優子