映画『ブルックリンの恋人たち』。
映画(試写)を観た。
来年3月13日に公開される『ブルックリンの恋人たち』(原題:『SONG ONE』)。
アン・ハサウェイ(主演とプロデューサー)×『プラダを着た悪魔』のスタッフによる、NYが舞台のラブストーリー。
あらすじは、下記。
人類学の博士号を取るため、モロッコで暮らしているフラニーのもとに、母親かから1本の電話が入る。「弟が事故に遭ったの。戻ってきて」。
急ぎ、故郷のNYに帰ると、昏睡状態の弟が病院のベッドに横たわっていた。
日記から見えてくる「自分の知らない弟」。彼がアルバイトをしていた楽器店や、なじみのカフェなどをめぐりつつ、街の「音」を録音し、弟に聴かせるフラニー。そんな日々のなか、弟が憧れていたミュージシャンのジェイムズと出会い、惹かれ合っていく。が、彼はNYから遠く離れた街で暮らしていて、最後のライブが終わったら帰ってしまうのだ。そして別れの日が近づいて……。
アメリカ版の予告編に、こんな文字が流れた。
SOME PEOPLE COME INTO YOUR LIFE.
誰かとの出会いが―ひとつの恋が―人を変え、景色を変え、人生を輝かせることがある……。
まさに、その奇跡みたいな出会いについて描かれた作品だった。
ただの甘い恋愛映画じゃない。
自立した女の、仕事と、生き方、さらに、つかの間の(そして生涯の)大切な恋を描いた人間ドラマ。
恋ってすばらしい。
観終えたあと「わたしは人生であと何回、恋をするかしら?」と考えたりもした。
そして、歌の持つ力についても再認識させてくれた映画だった。
わたしは決して、歌は上手じゃないけれど、歌うことが大すきだし、聴くこともだいすき。
それから、心震わす歌声を持っている人や、魂を表現するように楽器を弾く人を心から尊敬している。
いつの時代も、歌に励まされ、導かれてきたから……。
この作品には音楽へのリスペクトがある。
いい曲がたくさん流れているという点でも、観る(聴く)価値のある映画なのだ。
それにしても、アン・ハサウェイの演技、すばらしかったなあ!
モロッコに住んでいる冒頭のシーンでは、色気の「い」の字もないし、少年みたいに見えるんだけど(美人には見えない)、恋をして、少しずつキレイになっていくんだよね。
俳優ってスクリーンのなかで「自分を美しく見せたい」と思ったらきっとダメなんだ。見せようとせずに、美しく見えるってことがとても大事で。
それは、いま再放送されている『29歳のクリスマス』の山口智子さんを見ていてもそう思う。
「美人に見られたい」なんて一切思わず、どこにでもいるような「市井の人」になりきっていて、本当に存在している人に見える。
自意識を外して演技をしているかどうかって、ちゃーんと視聴者は見抜いてしまうからね。
というわけで、『ブルックリンの恋人たち』のなかで、くるくると表情を変えていくアン・ハサウェイにも注目して観てもらえたら、この映画が2倍楽しめるんじゃないかと思う。
アンの相手役を務めたイギリス人ミュージシャン(俳優)ジョニー・フリンの歌と演奏、最高だった!
ギターとバイオリンの音色それぞれ、すごくいいソノリテ(響き)で、ずっと聴いていたいと思ったくらい。
まだこの映画の世界のなかを、ぐるぐる旅しているわたしは、何度も何度も予告編を観ては彼の歌声に聴き惚れているのだった。
ps、NYの都会的な街並みもワクワクさせてくれる。いつかゆっくり旅したい街。
予告編はこちらから。