西南西のほうへ!
しばらく話していたら、突然、静寂が訪れた。
シーン。
あれ? 電波が悪かったのかな?
「いま、途切れてたね。その間もずっとしゃべってた? 聞こえてなかったよー」
と言われ、もう一度、最初から話す。
シーン。
あれれ? やっぱりわたしの電波が悪いのかな。
「もしもーし」と呼ぶと、ふと、電話の向こうから
「西南西のほうへ!」という声が聴こえた。
へ?
西南西って?
いったい、どーゆーこと?
……なんのことはない、相手が寝ぼけていたのでした。
でも、どんな夢見てたのでしょうか?
申し訳なく思い、慌てて切ったのでまだ真相を確かめていません。
今度聞いてみたいと思いますが、きっと忘れているんだろうなあ(笑)。