赤川次郎著『早春物語』
体育祭でいくつもの競技をかけ持ちする、スポーツ大好き少女だった。
テレビ局のモニターをやっていて、すでに「書くこと」でお金をもらっていた。
高校野球の名門校の男の子に片思いしていた。
傍目には子どもだっただろうけど、思い返せば、
心の骨格というか、アイデンティティみたいなものはできつつあった気がする。
大人へのモラトリアム期間。
いまよりも必死に、一生懸命、生きていた季節。
だから「17歳」というキーワードに弱いわたし。
長谷部誠さんの背番号だからってだけじゃありません(笑)
先日、17歳の少女を主人公にした小説『早春物語』の文庫解説の依頼があり、
ふたつ返事で引き受けさせていただきました!
赤川次郎さんのベストセラーにして、原田知世さん主演で映画化された名作。
「赤川次郎ベストセレクション」と題された文庫シリーズの一作です。
(セレクションナンバーも「17」。なんだか粋ですね♪)
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赤川さんの文庫解説を書かせていただくのは、じつはこれが2作目です。
1作目のときも思いましたが、なんだかとても不思議な気分。。。
だって赤川さんは、わたしが物ごころついたころから人気作家で、
たとえるなら、芸能人のように、はるか遠い存在だったのに、
大人になったいま、作品について解説させていただいている自分がいて……。
「わたしが書いてよかったんですか?」という気分。
でも、光栄です!
帯にはこんな言葉があります。
私、大人でも子どもでもないの。
17歳という、全然別の生き物なの。
言い得て妙ですね。
余談ですが、赤川さんがこの作品を書かれたのは37歳のとき。
なぜこんなに17歳の少女の気持ちがわかるの!? と感心してしまいます。
少女の恋と、青春と、成長の物語。
昔読んだかたも、そうでないかたも、ぜひ手にしていただきたいです!
▼以前、インタビューさせていただいたときの記念写真。宝物です。