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かえるの王様

グリム童話が好きだった。
わたしの場合、本ではなく、レコードで聴いて育った。

昔、文学青年だった父が「三人娘たちのために」と買ってくれたものだろう。
グリムをはじめ日本や世界の童話が吹きこまれたレコードがたくさんあったのだ。
でも、姉も妹も見向きせず、聴くのはもっぱらわたしだけだった。

「あんたがライターになったのは、レコードを聴いてたからじゃない?」

母がいう。
もしかするとそうかもしれない。

誰もいないレコード部屋(といっても和室だったけれど)にひとり座って、
じーっと物語を聴きながら、

白雪姫がまんまと毒りんごを食べてしまう瞬間や、
ヘンゼルとグレーテルが見つける美味しそうなお菓子の家や、
ブレーメンの音楽隊に出てくる4匹の動物が旅をしている様子などを思い浮かべた。

絵本じゃない分、頭のなかにいろんな風景が広がり、
想像力も、妄想力も鍛えられたように思う。

数年前の誕生日に友だちが贈ってくれたぬいぐるみ。
「ブリトー」という外国のキャラクターらしいのだけど、
もしかしたら「かえるの王様」のように、
いつかハンサムな王様に変身するかもしれない!? といつも眺めている。

我ながら、すばらしい妄想力(笑)
残念ながらいまのところ、ブリトーのままだけど。


▼友だちが「かわいいクッキーを見つけたよ」とプレゼントしてくれた。
ブリトーに持ってもらったら図らずも「カエルと王様」に! ミラクル~☆
かえるの王様_c0221732_3461847.jpg

by youyounote | 2010-09-15 17:06 | エッセイ | Trackback