わたしはあまり人にすがりたくない性質なので、誰かに依存している人を見かけると、どこかで軽蔑していた。
軽蔑というと言葉が重い気がするから言い換えると、軽い軽蔑とでも言おうか。
ただし、自分を顧みるにつけ、わたしだって、十分すがっていたことに最近気づいた。
ただし、“人”ではなく、“仕事”に。
食いぶちとか、生きがいとは違うベクトルで、必死に働くことでそのときどきの悲しみや不安を払しょくしてきた気がするのだ。
手を動かしておかないと、つられて足も止まるし、ついでに心も止まってしまいそうで、怖くて仕方なかった。
だからひたすら仕事をする。
とにかく動いて止まらないようにする。
なあんだ、同じじゃないか。
自分を、軽く軽蔑だ。
そしてきょう、仕事にすがるという甘い誘惑にかられそうになっていたところで、天から声が降ってきた(気がした)。
「ジタバタしたらダメだよ。物事はなるようにしかならないし、来るべきタイミングで来たものが、いまのあなたのやるべきことなんだから」
誰だかわからないけれど、確かにそんなメッセージを送ってくれた人がいた。
いままさに、わたしは手足をばたつかせて、あらぬ方向に飛び立とうとしていた。
そうだったのか。
はい、わかりました。
もうジタバタしません。
何の逃げ道も作らず、今ときちんと向き合おう。
母が買ってきてくれたり、親戚や近所の人にいただいたりしていたのだろう。
熊本は蜜柑の名産地だからとくに。
でも当時のわたしにとっては、大してありがたくもない食べ物だった。
目の前にあるから食べてやってもいいよ。
そんな上から目線だった気がする。
ところが、だ。
東京でひとり暮らしを始めて、コタツのない生活になって以来、わたしの生活から蜜柑が消えた。
食べたくて買おうとするのだが、いかんせん高くて手が出ない。
なにせ5、6個入って398円だったりするんだから、高級品だ。
そのとき、ふと思った。
実家での暮らしはすべての面で恵まれていたんだな、と。
両親が買ってくれたものや、他者との密なコミュニケーションを通じて得たもの。
それらのおかげで、わたしは心も体も満たされていたのだ。
東京で驚くほど高い家賃を払うまでは、本当の意味で自立なんてしていなかった。
守られていたし、甘やかされていた。
蜜柑の価値さえ知らないコドモだった。
いまのわたしはどうだろう?
きょうも蜜柑を食べた。
父と母の優しい顔を思い浮かべている。

畠中さんはお人柄がよく、とてもお優しい方。
そして、榎木さんはクールかつキュートなオトナのイケメンさん。
そんなおふたりが語らってくださるのですから、とても、とても、とっても楽しいお仕事でした!
カドブン(ネット)でも公開されているので、ぜひご覧ください♪
行く月(=1月)は本当にあっという間に行ってしまいそう…。
忘れないうちに、最近の仕事について書いておこう。
▼「小説 野性時代」1月号は、中島健人さん(Sexy Zone)。2月号は、錦戸 亮さん(関ジャニ∞)。今年もジャニーズ所属のタレントさんにたくさんお会いしています。

中島さんの取材は都内某所のスタジオだったのですが、普通に路上で撮影しているチームもいて(「野性時代」はスタジオ内でした)、そういうときふと「ああ、ここは東京なんだな」としみじみ思う自分がいます。
当然ですが、わたしの地元をはじめ、他の地方都市ではありえないことなので……。
都会にいるという優越感に浸るとかそういうことではなく、「一般人も芸能人も、いろんな人がいる街なんだなあ」と噛みしめることがあるのです。
そういう意味では錦戸さんの撮影も東京らしい場所でした。
現在月9から放送中のドラマ「トレース 科捜研の男」の撮影中だったので、湾岸スタジオにて。
ゆりかもめの駅からは、フジテレビとレインボーブリッジと東京タワーが見えた!
これぞ都会の景色という感じ!
どんなインタビューになったかは、ぜひ、雑誌でご確認ください。個人的にはグラビア写真に萌え萌えでした♡笑

今年もたくさんのトップランナーとお会いし、刺激を受け、そして、ほそぼそながら創作活動もしてゆこう。
しっかり働こう…。
そんな誓いを立てながら、過ごしている残り少ない1月なのでした。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます!
東京に戻り、きょうから平常運転を開始しています。
差し出した年賀状の返事がちらちら戻ってきており、年に1度の文通みたいで楽しいです(わたしも返事を書かなくちゃ!)
くすっと笑ったのは、高校~大学の同級生からの「そろそろ会いましょうか?」という一文。
毎年、「今年こそ」「会いたいね」と書きあって、もうどのくらい会っていないでしょうか。
だけど、その口約束っぽい感じもまた心地よくて。
どれだけ会わなくても、たぶん友情は変わらないし、思い出話だけじゃなく、「いま」の話もできる。
そんな安定感のある人こそ、わたしにとっては真の友人。
もちろん彼女の他にも、そろそろ会いたい人がたくさんいます。
だから今年は会いたい人に、自力で会いに行く年にしたいです。
自分からはなかなか誘わないし、仕切らないわたしなので……。
ということで「会いたい人に会いに行く!」を、2019年のマニフェストに掲げたいと思います。
故郷の熊本で過ごしたお正月は、いろんなドラマがありました。
心に残っていることは、両親と一緒に「死ぬまでにしたい10のこと 2019年版」を考え、紙に書き出したこと。
これは、わたしが新しい手帳を買ったときに必ず行っていることですが、父と母と書いたのは初めて。
「あー、7つまでしか思い浮かばん。あとは宿題にする!」と言ってペンを置いた父。
やはり後半行き詰まり、「畳の上でごろごろしたい」という願望をひねり出していたお茶目な母(ダメ出ししたら書きなおしましたが。笑)
両親の「死ぬまでにしたいこと」は日常と陸続きなことばかりで、それはイコール、いまが幸せということなのかもしれないと、娘としては嬉しかったです。
そしてふたりのしたいことが実現できるよう、サポートしていきたいと思ったのでした。
さて、きょうは鏡開きです。
正月に年神や仏に供えた餅を、無病息災を願いつつ食す、江戸時代から続く年中行事。
わたしも朝からお雑煮を拵(こし)えて、いただきました。
改めて、すべての人にとって平穏に過ごせる1年でありますように!
優しかった祖母を思い出しながら詠んだ初俳句。
亡き人の丸顔偲ぶ(しのぶ)鏡餅
