奏(かなで)~祈りの歌~
所属するメンバー同士がとても仲良しで、毎年夏に開催される夏フェス
「オーガスタ・キャンプ」ではその結束力の強さを見せてくれます。
山崎さんをはじめ、大好きなアーティストさんがいっぱい!
だから一時期、頻繁に取材させていただいたり、ライブにうかがったりしていました。
あるとき、スキマスイッチのおふたりにインタビューする機会があり、
そのご縁でライブに招待していただいたんです。
それを聞きつけた後輩ライターの順子が、
「お願いです。私も連れてってください! 大好きなんです!!」と涙目でいうものだから、
担当の方にどうにか席を空けていただいたのでした。
当時、彼女は臨月間近の妊婦さん。
「本当にだいじょうぶ?」と聞いてみたけど、彼女は「もちろんですとも!」とノリノリです。
2階の最前列に座り、体調に気をつけながらふたりで楽しみました。
ライブ後、幸運にもご挨拶する機会に恵まれ、
「きゃ~、どうしましょ!」とテンパる順子の手を引いておふたりの元へ。
すると彼らは開口一番、「何か月ですか? もうそろそろですよね?」と
大きなおなかの順子に声をかけてくれたのです。
さらに鍵盤担当のシンタさんが
「うちももうすぐ生まれるんですよ。お互い安産だといいですね!」と。
なんて優しいんだろう。
彼らが紡ぎ出す、温かい音楽はふたりの人柄そのものだったんだ!
ジーンとこみ上げるものがありました。
順子は泣いていました。
スキマスイッチが「いま僕らにできることは音楽しかない」と、
『奏(かなで)』という曲を新たにレコーディングしてyoutubeにアップしています。
(サンドウィッチマンの冨澤さんのブログでも紹介されていますね)
この歌は、
「もうすぐ離れ離れになってしまうけれど、僕の思いを歌にのせて届けるよ。
その歌であなたを守るよ」といった内容です。
彼らがこの曲を選んだ気持ちが痛いほどわかる。
自分たちにできるのは、歌うこと。
だから現地の人たちに聴いてもらえないにしても、一刻も早く届けたかったんだと思う。
何もできない悔しさを抱えつつ、「声」で守りたかったんだと思う。
あのライブのときのふたりの優しい笑顔を思い出して、わたしはそう確信したのです。
ボーカルの大橋さんの祈るような歌声、シンタさんの力強いピアノ。
心にしみます。
真心は、きっと届くはず。
そう信じたいです。
『奏(かなで)』3/13バージョン@youtubeはコチラ。